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 老後にいくらくらいの資金が必要になるのか、結構気になりますよね。

「年金の減額」「消費税率のアップ」「社会保険の負担率上昇」など、心配なことも目白押しで、リタイアした後の生活がどうなるのか不安な方も多いのではないでしょうか。

老後資金が多いか少ないか、足りるか足りないかは、リタイア後の生活の質を決める重要な要素となるため、「金持ち老後」となるためにはどれくらいのお金が必要なのかを「見通しを立てる」ことが非常に大切になってきます。

そのためにも、老後に必要な資金の「可視化」がポイントとなります。

 必要な老後資金のカンタンな計算方法

 ところで、老後に必要になる資金のウマい算出方法はないのでしょうか?

「旅行費用」に年間いくらで、「食費」にいくらと当てはめて金額を積み上げてみても、家庭によって、あるいは時期によっても違ってきますし、そもそも家計の規模が違うため、苦労して計算したとしても「これでいいのかな?」と心配になります。

そんな時におススメなのが、「総額」から老後資金を把握する方法。

この計算は、「リタイアしても、その直前の生活レベルはすぐには変えられない」ということが前提になっています。

計算式は以下の通りになりますので、一度計算してみるとわかりやすいと思います。

(リタイアする前年の年収)×(支出が縮小する規模「0.7」)×(老後に生きる想定年数)=(老後に必要となる生活資金「総額」)

この中で、(支出が縮小する規模「0.7」)は「目標代替率」と呼ばれ、生活費を老後生活の移行後にどれくらいの水準に抑えられるかを示しています。

統計上、一般的な規模の家計でおおよそ「平均7割」という数字が出ていますが、年収が高い家庭は「6割」、年収が低い家庭は「8割」として計算しても問題はないでしょう。

年収規模からみているため(リタイアする前年の年収)となっていますが、「リタイア前年の年間生活費」に置き換えても構いません。

現状の自分の「年収」もしくは「年間生活費」から予測するか、または、とりあえず現状のまま推移すると考え、現在の「年収」もしくは「年間生活費」を当てはめてもいいでしょう。

(老後に生きる想定年数)ですが、これは「平均寿命」を元にした「予想寿命」から「自分の現年齢」を差し引けばいいのですが、「平均寿命」というのにはちょっと注意が必要です。

「平均寿命」を単純に考えれば「真ん中」なわけですから、「上半分」の人はそれ以上の年齢まで生きる可能性があるということになります。

寿命を短く見積もり過ぎると、それで立てた「資金予想」は「資金ショート」となる可能性が高いので、健康に自信がある人は「5~10歳」くらい足しておくのがいいようです。

 老後資金はいったいいくら要るんだろう?

 上記の計算方法以外にもネットや書籍などを見ると、さまざまに老後資金必要額が算出されています。

どれも基本的には、

「老後に必要な費用の月額」×「12か月」×(「予想寿命」-「自分の現年齢」)

という式になっているようですが、ちょっと大雑把すぎるのか算出金額はずいぶん違います。

それらによれば、老後に備えるには「退職金を含む3000万円の貯蓄」とか、ゆとりのある生活を望むなら「4000万円の自己資金」が必要だとか、夫婦2人の場合は「約8000万円」は要るとか。

また、例えば65歳から90歳まで25年間生きると仮定し、月25万円の暮らしていくとしたら年間300万円になるため、300万×25年=7500万円となり、これに家のリフォーム(約500万)や介護費用(約500万)、交際費(約500万)などを加えて「約9000万」で、少し余裕をみて「約1億円」という試算もあるみたいです。

そのほかにも、2015年3月に行われたアンケートで「定年・退職後に必要なおカネはいくらくらいだと思いますか?」という質問をしたところ、「男性は5210.6万円」「女性が4237.9万円」「全体では4978.2万円」という回答があったといいます。

これは「1人あたり」の金額ですので、アンケートから考えると、夫婦で「1億円」くらい必要になりそうです。

いろいろな金額が老後に必要であるとされていますが、少なく見積もることは避けたいですし、多く見積もり過ぎてもそれを確保するために老後の過ごし方に影響が出てしまいそうですね。

 我が家の老後資金は足りるの?

 「老後に必要となるお金」が、自分たちの「貯蓄」や「年金」などで、どれくらいまかなえるのかという漠然とした不安を取り除くには、まずは「老後に必要な資金」をしっかりと把握することが大事です。

一般的に、勤労していない高齢者の生活費は現役時代より「2割」ほど低くなるだけだそうです。

仕事にかかわる出費は減りますが、生活費はほとんど減らず、支出内容はほとんどが生活費であるため、だいたい現役時代の「7割」くらいになるとか。

このことから、「老後に必要な資金総額」だけではなく「年額」や「月額」を算出する際にも、先ほど紹介した計算式がそのまま使えますので、ぜひご自分の「老後資金の目安」に使ってみてください。

(リタイアする前年の生活費「年額」)×(支出が縮小する規模「0.7」)=(老後に必要となる生活資金「年額」)

(リタイアする前年の生活費「月額」)×(支出が縮小する規模「0.7」)=(老後に必要となる生活資金「月額」)

こうして算出した「老後に必要な資金」から、「不足分」を割り出し、その「不足分」を老後の資金源で埋め合わせる必要があります。

 要素に分けて老後に必要な資金調達を考えてみる

 必要な老後資金をどのようにまかなうかは、大雑把に5つの要素に分けて考えると、分かりやすいかもしれません。

5つの要素とは「年金」「勤労収入」「貯蓄」「個人資産運用」「生活費レベルが安い地域への移住」です。

この中でポイントとなるのは「勤労収入」で、現役時代に比べて収入金額は減るとしても、働くことを続ける限り「よい資金サイクル」を作ることができます。

「勤労収入」を得ることで「年金」に手取り分を上積みできるし、「年金」の受給開始年齢を遅らせることができれば年間の受給額を増額できます。

「余剰分」は「貯蓄」に回すことができますし、資金的なゆとりがあれば「個人資産運用」も余裕をもってできるでしょう。

「取り崩す一方」ではなく、「個人資産」が減っていくスピードを遅らせたり、「貯蓄」しながら「運用」もすることができるかもしれません。

長生きを「資金リスク」「健康リスク」「孤独リスク」と捉えるなら、働き続けて「老後を短くする」ことはリスクへの最大の防御線となり、対抗策ともなると言えます。

もう1つ注目したいのが、生活費レベルを下げるための「地方への移住」「海外への移住」です。

「増やす発想」ではなく「減らす発想」ですが、必要な老後資金自体を下げることで「収支のバランス」に余裕を持たせようというもの。

これは結構有効な手段で、衣食住にかかる費用を劇的に少なくすることができ、「生活費の圧縮」がカンタンに実現可能なようです。

先ほど算出した「老後に必要な資金」から、金額が比較的はっきりしている「年金」の金額を差し引けば「不足分」がわかるので、その「不足分」をその他の4つの要素で補うことになります。

「不足分」の埋め合わせは「長く働き」「必要な生活費を小さくする」のが「金持ち老後」の基本ですが、「年金」以外の4つの要素をどういうバランスで組み合わせるかが腕の見せ所となるでしょう。

 

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